記者資料提供(2025年2月27日)
経済観光局新産業創造課

起業・スタートアップ支援による神戸経済の活性化を目指す神戸市は、本市の地域課題をスタートアップ等と協働して解決するプログラム「So-I(KOBE BUSINESS PROGRAM)地域課題解決コース」にて、2025年4月4日に開業を控えるGLION ARENA KOBE への実装を目指し、先進的な技術を持つ企業との実証実験に取り組んでいます。
このたび、「みえないものを可視化する技術」で人類の課題を解決する神戸大学発のスタートアップ、株式会社 Integral Geometry Science(本社:神戸市灘区、代表取締役 木村 建次郎、以下「IGS」)およびBリーグ所属プロバスケットボールクラブ「神戸ストークス」と連携し、危険物の検知ができる次世代型・セキュリティシステムBeyond AI「ウォークスルー型セキュリティゲート」の実証実験を2024年12月7日(土曜)・8日(日曜)の2日間、神戸市立中央体育館にて実施しました。
実証結果をもとに、GLION ARENA KOBE運営事業者とIGSにて引き続き検討を行う予定です。
[1]GLION ARENA KOBEとは、「ソフト・ハード・デジタル・ソーシャルの4つがつながるSmartest Arena」として、ウォーターフロントエリアに建設されるアリーナです。スポーツ・音楽等の様々なイベントの開催を予定しておりますが、イベントがない日でも日常的なにぎわいが生まれる地域活性化への貢献と社会課題解決型アリーナとして運営されます。
なお、神戸市とアリーナ運営事業者 株式会社One Bright KOBEの親会社である株式会社スマートバリュー(本社:大阪市中央区、取締役兼代表執行役社長 渋谷 順)は「都心・ウォーターフロントエリアの未来づくり」に向けた事業連携協定を締結しています。
1.実証実験について
(1)実施内容
スポーツ観戦環境におけるセキュリティ強化を目的に、Bリーグ所属プロバスケットボールクラブ「神戸ストークス」と神戸大学発スタートアップ・IGSが連携し、次世代型・セキュリティゲートの実装を見据え、実証実験を行いました。
現在、神戸ストークスは興行時に、入場口にて来場者の手荷物検査を実施していますが、2025年4月4日に開業を控える新アリーナ「GLION ARENA KOBE」では、来場者の利便性向上と運営の効率化に向け、手荷物検査の簡素化が課題となっていました。
・内容:りそなグループ B.LEAGUE 2024-25 シーズン第11節 神戸ストークスVSアルティーリ千葉 にて、ゲートを設置し実際に運用
・日程:2024年12月7日(土曜)・8日(日曜)
・場所:神戸市立中央体育館
(2)実証実験の結果
2日間で2,000人超の危険物検査を実施し、カバンや脇の下などに模擬銃や模擬ナイフなどを所持した疑似犯罪者を、100%検知することに成功しました。本実証実験では1秒間に2人通過し、全ての通過者をリアルタイムで検査することができました。
これらの結果から、セキュリティゲートの導入により、危険物がイベント会場に持ち込まれることを防ぐことと、人の流れを阻害しないスムーズな会場への入場が両立できることを確認しました。
2.IGSが開発するセキュリティゲートについて
交通機関やライブイベント会場における事件が発生している状況を受け、IGSは、公共交通機関やイベント会場など大勢の人が集まる場でもウォークスルーで危険物を検知できるセキュリティゲートを開発しました。(製品サイト:https://www.igs-group.com/solutions/security)
<特徴>
・ウォークスルーで検査時間が短く、リアルタイムでの高精度な検知・誤検知率の低さを実現し、混雑する場所・時間帯でも人の流れを止めないスムーズな検査が可能
・壁や床に埋め込み、通行を妨げることなく大勢の通行人の検査が可能
・金属製かばん内や、体内に隠された銃や刃物のような危険物を透視
・特殊な計算処理により検出対象の危険物のみを抽出し識別
・X線を使用しないため、被ばくリスクがなく、人体や周辺機器への影響がない
3.So-I地域課題解決コースとは?
神戸市が保有する施設・土地等を活用し、地域課題の解決と企業サービスの社会実証に取り組むコースです。(サイト:https://so-iii.com/)
参加企業には、
・実証支援金(最大50万円)の提供
・実証フィールドの提供
・地域企業とのパートナーシップ構築
の3つのサポートを提供します。
