神戸のブランド力とGlicoの商品力で、神戸の魅力向上へ/江崎グリコ

神戸ブランドを活かした商品で地域貢献へ。

1984年、江崎グリコは「ポッキー」「プリッツ」「ビスコ」など製造する工場を神戸市西区に設立しました。4年後の1988年には、お菓子のことを「見る、学ぶ、楽しむ」を体感できる企業文化施設としてグリコピア神戸をオープン。今も神戸の人気観光スポットとして根付いています。

江崎グリコと神戸市は2013年に「お出かけにポッキー×六甲・摩耶スタンプラリー」を展開するなど、協定締結以前から連携事業に積極的に取り組んでいました。

協定を締結するきっかけとなったのは、江崎グリコから「神戸市とタイアップして、神戸をブランドイメージとしたチョコレートを作りたい」という提案から。神戸市としても公民連携をより強化していきたいと考えていたタイミングだったこともあり、そこから協定締結に向けての本格的な話し合いが進むこととなりました。

「食」を中心に4つの項目で協定を締結。

神戸市市長室広報戦略部広報課
江崎グリコ様は、「KOBEスペシャルPRパートナー」の第1号である「神戸ローストショコラ」の商品開発やパッケージ、CMの中に積極的に「神戸」を盛り込むことで、いつも先進的に神戸の魅力発信と話題づくりに寄与いただいており、大変感謝しています。今後も、共に神戸の魅力を発信していけるよう努めていきます。

包括連携協定の締結には4つの項目が盛り込まれました。
まず1つ目は「神戸の情報発信」。神戸をブランドイメージとしたチョコレート「神戸ローストショコラ」の発売にあたり、「KOBEスペシャルPRパートナー」として、さまざま神戸の情報を発信してもらうというものです。

2つ目は「地域活性化の支援」。神戸市で行われる地域イベントへの出展や、イベントと連携したスタンプラリーの実施など、地域活性化に向けて共に活動するというもの。

3つ目は「防災に関すること」。江崎グリコの備蓄用食品の提供などを通じて、防災意識の啓発活動にも協力してもらうという内容です。阪神・淡路大震災から25年の節目として行われたイベントでは、「保存用ビスコ」を提供いただき、今後は災害時の液体ミルクの提供についても検討を進めています。

そして、4つ目は「食育」。グリコピア神戸の来館者に向けた神戸市の食育に関する啓発資料の掲示やPRパンフレットの配布などに協力いただきます。

この4つの項目を軸として、包括連携協定を締結しました。

締結した協定内容に添って、さまざまな具体的な施策を展開しました。
施策を進めていく中で、新たな課題や企画が持ち上がるため、江崎グリコとは継続的に複数の事業連携を行っています。

商品パッケージを通じ、神戸の魅力を全国へ発信

パッケージに神戸の観光地のイラストが描いた神戸ローストショコラを発売し、神戸の情報を全国に発信。イラストは明石海峡大橋、中華街、六甲山、ハーバーランド、旧居留地、北野異人館の6種類で、裏返すとバケットとして活用できる仕様になっています。

イラストを手掛けたのは、神戸芸術工科大学大学院卒の注目クリエイター、マテウシュ・ウルバノヴィチ氏。さらに、制作には神戸にゆかりのある株式会社ナガサワ文具センターの万年筆用インク「Kobe INK物語」を使用するなど、徹底的に神戸由来のものにこだわりました。

地域を盛り上げるタイアップイベント開催

昨年のぽっぷカルチャーフェスティバルの様子

江崎グリコの商品PRを兼ねた神戸市とのタイアップイベントを実施。ブースを出展したり、スタンプラリーを開催したりすることで、地域のにぎわいを創出しています。

「保存用ビスコ」で防災意識の啓発に協力

神戸市内の小学生を対象に防災教育や防災イベントで使用する備蓄用食品として「保存用ビスコ」を提供。神戸市民の防災意識の啓発を神戸市と共に進めています。

子育ての課題解決をめざすプロジェクト始動

神戸市役所×Glicoのパパたちが「育休」のリアルについて語り合う
「Co(こ)育てパパ座談会」

夫婦で共に取り組む育児「Coparenting(コペアレンティング)」社会の実現をめざし、協働でプロジェクトを推進。神戸市と一丸となって、ワンオペ育児という社会課題の解決に取り組みます。

INTERVIEW

江崎グリコ株式会社 経営企画本部 経営企画部
研究企画グループ 古屋敷 隆氏

お互いの強みを活かし、Win-Winの関係で、神戸市民の暮らしをより良く変える。

神戸は街並みが綺麗でファッションでもおしゃれなイメージがあります。また、国際都市ということもあり、スイーツの街としても有名です。そうした神戸のブランドイメージを弊社の事業に取り入れることは、とても大きなメリットがあります。そして、神戸市との協定締結は、弊社の事業を展開する上で大きな推進力となっていることは間違いありません。

例えば、神戸ショコラ。この企画自体は社内で立ち上がったものでしたが、神戸市と連携したことで一気に具現化に向けて事業が進んでいきました。それは、神戸市のさまざまなネットワークはもちろん、柔軟さがあってこそだと感じています。

現在、健康増進に関する施策を神戸市と共に進めており、そのミーティングにおいても複数の部局の方々が参加してくださっているんです。神戸市に従来の縦割り組織のような堅い印象もなく、ちょっとした相談も気軽にできる良い関係を築いています。

神戸市とは今後もさまざまな取り組みを進めていく予定です。まずは、環境に関わる取り組み。事業者・民間団体・行政が一緒になって神戸の子どもたちへの環境教育を普及し、支援する“神戸こどもエコチャレンジ21倶楽部”というものがあります。そこに弊社も参画し、共に活動を進めることで協議を進めています。

また、江崎グリコが開発した“GLICODE®”というプログラミング教育があります。これから小学校でプログラミング教育が必須となるため、神戸市の小学校で出前授業を実施する方向で調整中です。

包括連携協定の締結は、あくまでもスタートラインに過ぎません。これからますます神戸市との連携を深めて、共に神戸市民の暮らしの質を向上させていければと考えています。